それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

発達障害者の血糖調節が上手くいかないのはなぜか

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発達障害者には血糖調節異常がよくみられるというのは

分子栄養学関連の本に書いてあったり講座で言及されたりしているのですが、

単に臨床的な経験からの見地のようで、

それがどういう理由で起こるのか、ずっと疑問に思っていました。

もしかしたら、チラッと説明されているのを流して読んじゃったり

聞き逃したりしたのかもしれませんが。

 

でも、昨日とある本を読んでいたら、その機序が説明されていました。

 

タンパク質分解酵素の一つにDPP-IVというのがあります。

発達障害者ではこの酵素の働きが不十分なために、

牛乳に含まれるカゼインアミノ酸になるまで十分に分解されず、

その途中のカソモルフィンというペプチドまでにしか分解されません。

同じく、小麦のグルテンはグリアドルフィンまでしか分解されません。

この2つはモルヒネ様物質として知られていて、

これが脳のオピオイド受容体と結合するとハイになったり、

頭がボーっとしたりするわけです。

普通はアミノ酸まで分解されないと腸を通り抜けられませんが、

腸内環境が悪く、細胞同士の結合が緩くなっていると(リーキーガット)、

隙間ができてペプチドも通り抜けてしまうのです。

 

じゃあ、なんでDPP-IVの働きが不十分になるのかというと、

構造内にシステインというアミノ酸が含まれていて、

このシステインは炭素、水素、酸素、硫黄からできていますが、

硫黄は水銀と結合しやすいために、システインが水銀と結合してしまうからです。

それで、DPP-IVは本来の働きができなくなって、

カゼイングルテンをペプチドまでしか分解できなくなるのです。

 

発達障害者は解毒機能が弱いということが分子栄養学では指摘されています。

これは遺伝子変異によるものだそうで、それによって

解毒の回路が上手く回らず、水銀などが蓄積しやすいそうです。

 

そして本題ですが、このDPP-IVにはインスリン

分解する働きもあるそうです。

通常、食後にインスリンが分泌された後は

血糖が適度にコントロールされますが、

DPP-IVの機能が低下していると、

インスリンが分解されずに持続的に存在することになり、

過剰に血糖が低下して低血糖になることがあるとのことです。

 

たぶん、低血糖の発症機序はほかにも考えられるんでしょうけど、

解毒機能の弱い発達障害者はそれにプラスして

低血糖になりやすいってことなのかもしれません。

 

ついでに言うと、DPP-IVはリンパ球のアンテナ部分にも備わっていて、

水銀と結合して機能が低下すると、外部からの異物をチェックできなくなるとか。

それで、中耳炎などを起こしたりすることがあるそうですが、

私も子どものころ、しょっちゅう中耳炎になっていたので納得。

たぶんその治療で出された抗生剤で腸内環境も悪くしていたんでしょうね。

 

以上のことは、この本に書いてありました。

発達障害を克服するデトックス栄養療法

発達障害を克服するデトックス栄養療法

 

 

この本を読む前にすでにDPP-IVという酵素のことは知っていて、

iherbでDPP-IV入りの消化酵素サプリが売っているのを見つけて、

もしかしたら、これ飲めばまたパンとか食べられるんじゃ?

と思ったりしていたんですが(自分で作るほどパン好きだったからね~)、

この機序を知って、水銀あるんじゃダメじゃん、と思いました(/_;)。

 

何を隠そう、私、アマルガムの詰め物が少なくとも4本以上はあるので。

歯のアマルガム除去は1本5万近くするらしいですからね。

よくないというのはわかっていても、数十万かかってしまうとなると、

なかなか踏み切れないですよね。1本くらいならともかく。

でも、こういうことが具体的に理解できると、毎年1本ずつでも

少しずつ除去することを真剣に考えないといけないなと思いました。

 

だって、マジメに糖質制限をやっているときはいいんですが、

いい加減な日が続くと、やっぱり低血糖になりやすいんですよね、私。

筋肉量が少ないのも理由のひとつだと思いますが。

水銀も少なからずその原因なのだろうというのはこの本をよんで

よーくわかりました。

 まあ当面は、αリポ酸などでデトックスを試みようかと。

 

オーソモレキュラーの勉強を続けているうちに、

自分の問題点もわかってきたので、腸内環境もだいぶよくなるかも。

実は、私にとっていちばんいけなかったのは大豆だったようです…。

これについてはまた今度。

 

この本の著者は内科医ですが、もとは化学分野の出身の方のようです。

そういえば、オーソモレキュラーの溝口先生も最初は有機化学

興味があったそうですし、やはり分子レベルで問題を考えているから

こういうことがわかるんですね。

栄養療法を取り入れている精神科医が少ないのは、

分子レベルの視点がなかなかもてないからなのかもしれません。

 

私は楽になりたいので、ヒントを得るべく

せっせせっせと勉強することにします。

 

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ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

発達障害者の血糖管理~糖質制限ってどの程度やればいいのか

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発達障害者は過剰な糖質は摂らない方がよいということを

以前に書きました(定型発達でもよくないと思うけど)。



では、糖質制限ってどの程度やればいいんでしょう?

糖質制限の本はたくさん出ていますが、そのほとんどが

糖尿病患者向けかダイエットを目的とした本です。

 

糖質制限食は「プチ」「スタンダード」「スーパー」と

厳格さに段階がありますが、

機能性低血糖症を改善することを目的として糖質制限をする場合、

あまりきつい糖質制限はやらない方がいいでしょう。

特に、消化吸収が悪い場合は、タンパク質や脂質を増やしても

あまり吸収されないと、かえって低血糖になってしまいます。

 

また、副腎疲労がある場合も、厳格な糖質制限には耐えられないと思います。

副腎疲労でも低血糖になるのですが、副腎が疲労しているために

糖新生が上手くいかないので、適度に糖質を摂る必要があります。

副腎疲労についてはこちらを参照。

 

結局は、必要な糖質制限の程度は個人によって違うので

各自、自分に合ったやり方を見つけるべく、試行錯誤するしかありません。

糖質制限の真実』という本では、1日130グラムの緩やかな

糖質制限を奨めているので、参考にするといいかもしれません。

 

 

ただ、この本ではアスパルテームスクラロースなどの人工甘味料

そんなに問題ないのではないかと書かれていますが、

ラットを対象とした実験で、人工甘味料によって

耐糖能異常が生じたというデータもあるそうですし、

ヒトを対象としたプラセボ対照臨床試験でも

人工甘味料の摂取によって1週間で耐糖能異常が生じたそうです。

また、人工甘味料は腸粘膜も損傷するようです。

 

アスパルテームスクラロースは、コンビニやスーパーで売っているような

糖質オフスイーツに入っていることがあるので、

糖質オフだからといって常食は厳禁です。

 

砂糖の代わりにはラカントなどのエリスリトール

(糖アルコール)がおススメです。

高いですけど、高いからこそ、バカバカ使うようなことはありません(笑)。

ラカントS 顆粒 200g

ラカントS 顆粒 200g

 

 

もちろん、緩い糖質制限といっても、

甘いものをたっぷり食べるのは論外です。

たまに黒砂糖や三温糖はOKと思っている人がいるみたいですけど、

しっかり血糖値急上昇しますからね。

 

低糖質の食事に身体が慣れてくると、味覚が変わるので、

ちょっとの糖分でもえらく甘いと感じるようになりますよ。

 

やはり新しい知見はどんどん出てくるもので、

発達障害者の血糖調節異常は妊娠中や産後の管理に関係しているという

見方もあるようです。

 

精神科医のほとんどは、ただ診断を下すだけですが、

専門外のお医者さんの方が発達障害者のために

あれこれ考えてくれているような気さえしてしまう今日この頃。

これって気のせい?

 

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ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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慣れ親しんだ生存戦略を手放す

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自閉症スペクトラム圏内の人間であれば

人生の中で少なくとも一度や二度はいじめに遭ったり

仲間外れになったりする経験をしたことがあるかと思います。

ない人もいるかもしれませんが、大多数はあるでしょう。

 

そうした経験から、集団の中で生き延びるために

自分なりに無意識に生存戦略をとっていることがあります。

 

私にも知らず知らずのうちに染みついていた戦略がありました。

それを戦略などと意識したこともなく、

いつの間にかそうした行動を取っていたのです。

 

数々の職場を転々としてきましたが、

まあ、もちろんのこと、居心地のいい職場なんてなかったです。

そもそも集団行動が苦手だったので。

 

長いこと海外と日本を行ったり来たりで流行にも疎かったので

生来のズレにさらにズレが加わってしまい、

就業中はともかく、昼休みの雑談は特に苦手でした。

たまに一人で本を読んでいたり、

フラっと逃げて公園でひとりでお昼を食べたりしていたので

「すかした奴」だと思われることが多かったようです。

 

元々、職場は仕事をしてお金をいただくところで

友だちをつくるところではないとドライに考えていたので

それほど深く悩むことはなかったけれど、

居心地悪くならないためにあるときから私が取った戦略は

他人の1.2倍の仕事をすることでした。

 

きっかけは、なんだか私だけ仕事を増やされて

(どうやらイジメられていたようですが、鈍いので

あんまり気にしていなかった(笑))、

残業したくなかったので昼休みを潰して作業していたら

こなせてしまった、ということでした。

 

それで、人より多めに仕事をしたり、

皆が嫌がる流しの詰まりを直したりしていたら、

あんまり風当たりが強くなくなったのです。

そこで他人より1.2倍働けば文句は言われないという

「1.2倍ルール」が勝手に自分の中にできあがっちゃったのです。

 

だいたいが、愛想がいいわけでもないし、面白いことを言って

人を楽しませられるわけでもないし、相手を褒めて喜ばせようにも

何だか棒読みになっちゃうし、ろくに取柄もない人間なので

そんな人間はせめて他人の1.2倍働かなくては集団の中で生きていけない

と思っちゃったみたいです。

 

一度染みついてしまったものってなかなか取れない。

一時期はボランティアまでやって、山のように任された仕事を

7年かけてやり遂げるまで、辞められませんでした。

1ヵ月便秘をして大腸内視鏡検査を受けるまで、

相当なストレスになっていることにも気づきませんした。

 

人からなにかをしてもらったり、物をいただくのも苦手で、

やっぱりお返しはその1.2倍になってしまうのです。

これには理由があり、昔、人の好意を素直に受け取っていた頃に

すぐにお礼をせずに人間関係が悪化したことが多々あったのです。

だから、「お礼なんていいよー」なんて言葉は真に受けてはいけない、

とにかくお返しをしておけば絶対に間違いない、と思ったんですね。

 

でも、お返しをしても、逆に嫌われて距離を置かれてしまう悲しいこともあります。

そうなるともう、わけがわかんないんですよね。

 

だからもう、いっそのことそんな生存戦略はやめにしようと思うのです。

もう私は十分にがんばってきた。しゃーないやん、こんなだって。

 

結局は、できない自分をいちばん責めているのは自分だったりします。

これまでは自分を生かしてくれた生存戦略も時が経てば必要なくなることがある。

そんなときはさっさと手放すのがよいと思う。

 

 

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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なりたかったのは普通ではなくて健康

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発達障害のある人が「普通になりたい」と言うことがよくあります。

実をいうと、私は「普通になりたい」と思ったことがないのです。

発達障害なんて概念が広まるずっと前から生きてきたので(笑)

自分がおかしいのではなく周りの方が変なんじゃ?と心の中では思っていたし、

普通であることから少しでもはみ出すことを病的に怖れる家族に育ったので

反抗心からか、普通というものをバカにしていた時期もありました。

 

発達障害者は30を過ぎると急に発達する」という俗説が

あるとかないとか聞いたことがありますが、

確かに私も、30を過ぎたあたりから急に発達したような気がします。

というか、「社会」というものが意識できるようになった。

それまでは、本当に自分の世界に生きていたんですね。

他人の視点、社会の視点というものがまったくもてなかったんです。

だから逆に、あまり人からどう思われるかも気にしていなかったし(笑)。

ある意味ではその頃の方が幸せだったのかもしれない。

脳が発達しだすと必ずしもいいことばかりじゃなかったりするのかもしれません。

確か、『アルジャーノンに花束を』もそんな話じゃなかったっけ(違った?)?

 

それで30代はまだもやもやとしていたのが、

40を過ぎるとデータ量もかなり溜まってくる(発達障害者の社会性は

自然にできるのではなくデータ蓄積の上にしか成り立たないので

引きこもっているとデータ蓄積できませんよ)ので、

そこそこには振る舞えるようになってきたし、

エネルギーが低下してくるので大人しくしていた方が楽かも、

という打算も入ってくる(省エネ)。

 

生後半世紀近く経ってようやく人間関係における「損得」というものが

わかりかけてきた今日この頃。

我ながら情けない、と思うべきなのかもしれないけれど、

そもそも「普通」であることに元々興味がないのでどちらでもよい。

 

それよりも、振り返ってみると昔から私が一貫して切に求めていたことは、

「普通」ではなく、「健康」であること。

そう、心身ともに健康になることなのでした。

自分にとっての幸せとはなんぞや、と自問してみても、

思いつくのは「健康」だったのです。

 

一日中仕事をしても死にそうにならず、休みの日にはどこかに遊びに行ける体力。

ジェットコースターのような上下を繰り返さない安定した情緒。

私が求めていたものはそんなものでした。

それを「普通」というのなら、そうなのかもしれない。

 

でもそれも、達成しつつあります。

数々の試行錯誤の結果、心身ともに人生で今がいちばん「健康」。

同じ世代は、階段上りたくないだの、更年期症状がつらいだの

と言っているのにですよ。

今までがひどすぎたから、それに比べたらはるかに元気。

 

発達障害を楽にしたいと思ったら、自分分析よりも何よりも

身体のメンテ、栄養の補給が第一。

頭ぐるぐるさせるより、走った方がよいのです。

 

 

 

こちらもよろしくです。

 

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キレート鉄のサプリの使用は慎重に

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発達障害者の栄養不良でよく指摘されるのが鉄の不足です。

最近、一部の当事者や関係者のあいだで栄養療法が話題になっているようで、

特に、ある精神科医の著書が参考にされているようです。

 

私も読んでみたのですが、鉄のサプリメントとしてキレート鉄が奨められていました。

キレート鉄というのは、鉄イオンをグリシンというアミノ酸で挟んで

吸収しやすくしたもので、胃がムカムカしにくいそうです。

フェロケルなどのキレート鉄のサプリはiherbでも入手できるので

私もずっと飲んでいました。

 

ただ、オーソモレキュラー療法を勉強しているうちに最近知ったのですが、

キレート鉄の吸収経路は普通の鉄とは異なるらしく、

また、通常の鉄は過剰に摂取すると自然に排泄されるのに対し、

キレート鉄は排泄されずに蓄積しやすいようです。

長期にわたってキレート鉄の摂取を続けたところ

フェリチン値だけが異常に高くなり、

ヘモグロビンなどの貧血のほかの指標は低いままで、

蓄積するばかりで鉄が上手く使えていないと考えられるケースもあるそうです。

 

なので、キレート鉄のサプリを摂取する場合は、

血液検査で定期的に値をチェックすることが必要だと思います。

ネットで検索すると、確かに、キレート鉄すごい!

というブログも見られるんですが、

長期的に摂り続けて過剰に蓄積された場合にどうかというのは未知です。

 

鉄が過剰になると腸内環境は悪化するので、

元々腸内環境が悪いと言われている発達障害者はやはり

キレート鉄の摂取は慎重にすべきではないでしょうか。

腸内細菌は鉄などの金属を使ってバイオフィルムという足場を形成するので、

遊離している菌は除去しやすいけれど、

足場ができてしまうと除去は難しくなるそうです。

摂り始めは調子がよくなっても、長期にわたって摂るうちに

腸内環境が悪化して精神状態も再び悪くなることも考えられます。

 

自閉症者を対象としたエイミー・ヤスコ氏の療法でも、

鉄は腸内環境を悪化させやすいということで単体のサプリでの摂取は

奨めていないようです。

 

鉄不足ということは鉄が上手く吸収されない原因があるわけで

その原因を解決することを考えるのも大切です。

 

腸内環境を良くすることがまず第一として、

その他に鉄に関して普段気をつけるべきこととしては、

タンニンと一緒に飲むと吸収が妨げられるので、

食事時には緑茶やほうじ茶や紅茶など、

タンニンを含むお茶を飲まないこと。

玄米も鉄や亜鉛の吸収を妨げます。

 

あとは、料理に鉄鍋や鉄玉を使うなどして工夫することもできます。

味噌や醤油など、酸性の調味料を使うと鉄が溶けだしやすいそうです。

 

ハーブでは、マテやネトルに多く含まれています。

マテ茶はカフェインも多いので要注意です。

水出しをするとカフェインが出ずにミネラルだけ摂取できます。

ホットで飲みたいときは、水出ししたものを温めるとよいですよ。

ビタミンB2、B6、ビタミンC、カルシウム、カリウムも含まれます。

グリーンとローストがあって、グリーンは緑茶のような感じ。

ローストは香ばしいです。

 

ネトルはビタミンC、カリウム、カルシウム、ケイ素も摂れる、

浄血・造血のハーブ。

 

ハイビスカスにも鉄が含まれます。クエン酸も含まれるので、

ビタミンCの吸収を高めてくれます。

レモンの30倍近くのビタミンCを含むローズヒップ

ハイビスカス+マテ+ネトルの組み合わせは、

鉄もビタミンCも吸収が高まる相乗効果の高いブレンド

そうしたものを毎日ちびちび飲むのも地道な健康への一歩です。

 

前述のキレート鉄の危険性については、この本に詳しく載っています。

 

最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門 (光文社新書)

最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門 (光文社新書)

 

 

オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパートという資格を取りました。

Zoomセッションも始めますので、栄養について

どうしたらいいのかわからないという方はぜひご相談ください。

ハーブの上手な取り入れ方もお伝えします。

まだまだ初めの一歩ですが、これからも勉強を続けていきます!


 

こちらもよろしくです。

 

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

 

 

これを訳したのは、発達障害者の大変さを世の中に訴えたかったからではなく、

歳がいってからでも、発達障害とわかることで、

自分の弱点が効率よくわかり、人生の改善につなげていけるからです。

 

栄養療法もそのひとつ。

身体のつらさが改善しなければ、いくら世の中の理解が進んでも、

手帳をもらえたとしても、百歳まで生きるかもしれないこの時代に

あと何十年もそのまま生きていくのはつらくないでしょうか。

身体が楽になれば、生きづらさは少なくとも半減しますよ。

 

 

発達障害者の血糖管理~24時間血糖測定器を使ってみる

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 前回はACON社製の血糖測定器で実際に血糖を測定したお話をしました。

 

 

何でそんなことしてんの?糖尿病?と思った方は、こちらから読んでみてください。



やっぱり予想通り、糖質が多い食事をすると血糖値スパイクを起こしていたので

夜間低血糖を起こしているんじゃないかと気になって、

14日間連続で血糖値を測定できるFreeStyleリブレという機器を買ってみました。

夜間低血糖については、以前にちらりと書きました。


 

FreeStyleリブレ、糖尿病の人は保険適用となるそうですが、

もちろん私は自費で購入しなければなりません。

Amazonでも買えて、読取装置とセンサーがそれぞれ7000円ちょっとします。

センサーは、単体を2個、3個と買うよりも、

2個セット、3個セットとセットで買う方が高くつくという謎(笑)。

もちろん1個しか買いませんでした。それにしても高い。フトコロ痛い。

 

 

フリースタイルリブレセンサーFreeStyleLibre

フリースタイルリブレセンサーFreeStyleLibre

 

 

これは指先を穿刺して測定するのではなく、針の付いたセンサーをがしっと

腕に取り付けて、センサーを近づけると数値が表示される仕組みです。

服の上からでも測定できます。

 

正確には、血糖値を測定しているのではなく、間質液中のグルコース値を

測定しているのだそうで、実際の血糖値が反映されるまでに約5~10分の

タイムラグがあります。詳しくはこちらを参照。

 

で、実際に測ってみたんですが、ACON社製の測定器と比べると、

何だかやけに値が高い。

ネットでいろいろ調べてみると、どうも指先穿刺による血糖自己測定器(以下SMBG

とは測定値にズレがあるらしく、機種によるみたいですが、

20 mg/dLくらいは差が出てしまうようです。

 

でもなんだか、それだけじゃないような気がする。おかしいな~。

と思って、取扱説明書をよく読んでみたら、うっ、これか。

「妨害物質」の欄に「アスコルビン酸」の文字がありました。

 

アスコルビン酸って何のことかわからない人も多いと思いますが、

ビタミンCのことです。つまりは、ビタミンCのサプリを飲んでいたら

値が上がってしまうということ?と思って、

製造元のアボット社に問い合わせてみたら

その通りですという答えが返ってきました。

 

ビタミンCってグルコースと分子構造が似ているので、

グルコースとして認識されてしまうのでしょう。

グルコースをエサとするがん細胞に対する高濃度ビタミンC点滴療法

っていうのがあるくらいですから。

 

しかも、いろいろ調べてみたら、10日後からは精度が落ちるとか(こちら)、

血糖値が高くなるほど誤差が大きいとか(こちら)いう話も出てきました。

 

私は健康診断では空腹時血糖が80台なのに、

リブレで測ると100くらいあることが多く、どう考えてもヘンなんですよ。

14日間の使用期限が切れる前の最後の2日になって

ACON社の試験紙が定期おトク便で届いたので比較してみたら、

やっぱりだいたい20 mg/dL前後の差がありました。

タイムラグもあるのではっきりしたことは言えませんが。

 

ちなみに、ACON社製のSMBGの方が安すぎて精度が怪しいんじゃないかと

思いましたが、コントロール液で確認したところ大丈夫でした。

 

それじゃー、大枚はたいてリブレ買った意味ないじゃん(泣)。

とはいえ、リブレでは一応、PCにつないで

アボット社からソフトをダウンロードすると

14日間のグラフが表示できて血糖値のトレンドがわかるのです。

 

それを見ると、夜間低血糖を起こしていたのは1回だけでしたが、

20 mg/dL高く測定されていることを考えると、もう少し多いのかも。

寝ている間のグラフは出ても、センサーでピッとやっていないので、

数値は記録されていないのです。

 

そんなわけで、私の個人的な感想ですが、リブレってよっぽど

経済的に余裕があれば買ってみるのもいいと思うけれど

(外出時なんかは便利。人前で指先ブシッてやるのもね)、

そうでなければ、安価なACON社製のSMBGで十分。

リブレを使う場合は、必ずSMBGと併用して実際の血糖値を確認する必要があります。

そうすれば、だいたいの差を見積もることができるので。

 

最初にSMBGで測っていたのでだいたいの自分の血糖値がわかっていたから

よかったけれど、リブレだけを使っていたら、

意外とそんなに血糖値は低くないと思って、糖質量増やしていたかもしれません。

糖尿病の方では、リブレの高いのでインスリン打ちそうになったとか

書いているブログもありました。やっぱりSMBGとの併用が必須ですよね。

 

まあ、こうやって実体験のレポートを書けるのはよいですが、

やっぱりちょっと後悔。

こんなもの買わずに、チケット高くて我慢した今月の国立劇場の歌舞伎、

行っておけばよかった(:_;)…と心密かに思うのでした。

 

 

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こんなのもやってます。

 

発達障害者の血糖管理~実際に血糖値を測ってみる

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引き続き、血糖管理の話です。

何の話?と思う方はこちらをまずどうぞ。





じゃあ、いったい、低血糖になっているかどうかって

どうしたらわかるのかって話になると思います。

正確に知るには、5時間糖負荷検査というのを受ける必要があります。

75gのブドウ糖が含まれた液体を摂取して、30分おきに9回採血して血糖値をみます。

これは、保険適用外なので、1万5千円くらいかかります。

 

うーん、そんなに高いとね~。そこまで具合悪いわけじゃないし、

糖質制限してそれなりによくなってきたし。

忙しい中、半日潰してまで受けに行くのもね。

そう思って検査は受けずにきました。

 

自己血糖測定器というものも今では入手できるので自分で測れるのですが、

本体やランセット(穿刺針)はAmazonでも買えるものの、

試験紙は薬局で買わなくてはいけないし、

やっぱり1万前後するので、躊躇していました。

 

そんなあるとき、なんと、本体がタダで手に入るというサイトを発見。

本体と穿刺器とランセットが無料、試験紙は、

定期購入(解約も可)にすれば50枚2650円で送料も無料になります。

この金額なら試してみるのも悪くありません。

さっそく取り寄せてみました。

 

あれこれ食べて試してみると、いろんなことがわかりました。

まず、運動不足で筋肉量が減っていて、外食で糖質の多い食事が続いたりした後は

やはり糖質にものすごく反応しやすいようです。

空腹時で血糖値が下がっているときも、

チョコレートやクッキーを1つ食べただけでパーンと上がります。

 

試しに朝の空腹時に、伊〇園のパックの野菜ジュースを飲んでみたら、

85 mg/dLから一気に138 mg/dLまで上がりました。

「砂糖不使用」と書かれているのに、野菜の糖質だけでこんなに上昇します。

そう考えると、清涼飲料水をガバガバ飲んでいるとどうなることか。

ちなみに、70 mg/dL以上の急上昇が血糖値スパイクだそうです。

 

食事でいちばん危ないのは麺類でした。

ちゃんぽんだとか、パスタだとか食べてみたんですが、

100 mg/dL近く上昇してしまいました。

ご飯と違って、麺だとおかずも少ないし、

ご飯ほどよく噛まずに一気に入ってしまうので

血糖値も一気に上がりやすいのだと思います。

 

糖質制限を始める前は朝に野菜ジュースを飲むのは日課だったし、

麺類大好きだったので、一日一食は麺を食べていました。

そう考えると、人生ずっと、血糖値のひどい上下を繰り返していたんでしょうね。

情緒が不安定になるのも無理はない。

血糖値スパイクって糖尿病の前段階だとも言われているので、

あのまま糖質過剰な食生活を続けていたら、

間違いなく糖尿病になっていたと思います。実際、父も糖尿病ですしね。

 

参考までに、『発達障害の治療の試み』という本では

血糖値の変化に伴う身体的症状として、次のように書かれています。

 

70 mg/dL以下・・・感情的になる、鈍感になる

60 mg/dL以下・・・空腹感、吐き気、計算力・注意力低下

50 mg/dL以下・・・頻脈、冷や汗、顔面蒼白、倦怠感、頭痛、寡黙

40 mg/dL以下・・・血圧上昇、上腹部痛、手の震え、あくび、複視、異常行動、見当識障害、8時間続くと植物状態となる

30 mg/dL以下・・・傾眠

20 mg/dL以下・・・痙攣、深い昏睡、不可逆的機能障害

 

 以前よく、睡眠薬を盛られたんじゃないかと思うほどの耐え難い眠気に

日中襲われることがあったので、不思議に思っていたんですが、

たぶん低血糖症状だったんでしょうね。

友人と食事をしても、最後のほうはだんだん口数が少なくなってしまうというのも

低血糖症状なのかもしれません。

 

上記の症状に身に覚えがあるという人は、実際に血糖値を測ってみるといいですよ。

何を食べるとどのくらい血糖値が上がるのかというのは個人差があるので

自分自身の傾向を知るにはいいと思います。

 

でもまあ、やっぱり思った通り血糖値スパイクを起こしやすいとなると、

夜間低血糖になっていないかどうかも知りたくなってきます。

そんなわけで、24時間持続して測定できる装置があるというので購入してみました。

しかし、これが曲者。それについてはまた次回。

 

実際に測る場合は、こちらの本などを参考にするといいと思います。

 

 

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こんなのもやってます。

 

 

発達障害者の血糖管理~まずはグルテン・カゼインフリーを

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前回まで、発達障害と血糖調節異常の関連と、血糖管理についてお話してきました。



 

今回はその続きです。

 

低血糖にならないためには、栄養がきちんと吸収されることが必要ですが、

それを妨げるのが腸内環境の悪化。

そして、発達障害者は腸内環境が悪いことが多いという見方があります。

 

発達障害の子どもが変わる食事』という本によると、

自閉症の子どもは小麦に含まれるグルテン

乳製品に含まれるカゼインの悪影響を受けやすいそうです。

タンパク質を分解する酵素の働きが十分ではないので、

グルテンカゼインを完全に分解できないのだとか。

 

そうすると、グルテンがグルテモルフィンという物質に、

カゼインがカゾモルフィンという物質に変化するのですが、

この2つの分子構造は、モルヒネとよく似ているそうです。

その結果、モルヒネの使用で見られるような、

精神の高揚、興奮、痛みに鈍感になる、

頭がぼーっとして思考できなくなる、といった症状が起きると書いてあります。

 

こうした未消化の物質は通常、吸収されないはずですが、

発達障害者ではリーキーガットという腸の状態が見られることが多く、

小腸粘膜の継ぎ目が緩くなって隙間ができ、そこを通り抜けてしまうのだそうです。

 

腸内細菌のバランスが崩れることも腸内環境の悪化につながります。

カンジダ菌はごく普通に存在する真菌で、腸内が健康であれば問題ありませんが、

バランスが崩れると増殖してリーキーガットの一因となります。

 

酵母菌も、酵母は身体に良さそうなイメージがありますが、

これも日和見菌だそうで、調子のいいときは味方になってくれますが、

腸内環境が悪化しているときに摂るとますます悪化させます(う、裏切り者め…)。

 

私もかつては、粉物が大好きでした

(いちばん好きなおでんの具はちくわぶだったほど)。

パンももちろん大好きで、自分でレーズンから酵母を起こして

パンを作っていたほどでした。

私が習いに行ったパン教室の先生はアトピーがひどかったのですが、

リーキーガットによってアトピーも起こるので、今考えれば納得です。

仕事柄、毎日、相当な量のパンを食べていたでしょうから。

 

なので、まずは腸内環境を改善するために、

せめて小麦粉や乳製品はできるだけ控えた方がよさそうです。

糖質を摂るなら、パンや麺よりもお米を。

 

血糖の急激な上昇を抑えるという意味では、

普通のパンではなく低糖質なブランパン(ローソンなどでも売っています)

を食べるのもよいですが、グルテン(小麦タンパクと表記されていることが多い)

が含まれていることには変わりないので、

腸内環境のことを考えると、あまり常食はしない方がいいと思います。

 

この本には、ほかにも発達障害の症状を悪化させる食事や

摂るべきものについていろいろ書かれています。

子どもだけではなく、大人の当事者も参考にできる本です。

 

発達障害の子どもが変わる食事 (青春新書INTELLIGENCE)

発達障害の子どもが変わる食事 (青春新書INTELLIGENCE)

 

 

残念ながら、絶版のようで、中古で高い値がついていますが、

私は図書館で借りたので、お近くの図書館で探してみてください。

図書館の本を探すには、カリールローカルで検索すると便利です。

都内・県内の図書館の蔵書を一気に検索できますよ。

 

また、こちらの本もおススメです。

グルテンの怖さがわかるだけでなく、糖質依存から抜け出す方法についても

詳しく書かれています。

 

「いつものパン」があなたを殺す: 脳を一生、老化させない食事 (単行本)

「いつものパン」があなたを殺す: 脳を一生、老化させない食事 (単行本)

 

 

私は基本的に食にそれほど興味がないので、

こうした食事制限はそれほど苦ではないんですが、

美味しいもの大好きという人には大変かもしれませんね。

そういう場合は、逆に美味しいグルテンカゼインフリーな低糖質食を

追求してみるのもいいと思いますよ。

 

実践レシピ 「いつものパン」があなたを殺す では、何を食べる? (単行本)

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ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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こんなのもやってます。

 

発達障害者の血糖管理~糖質を減らしてタンパク質と脂質を増やすには

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発達障害傾向のある人は血糖値の急な変動に気をつけた方が

よいことを前回書きました。


じゃあ、糖質を単に減らせばいいのかというと、

そういうものでもなく、ヘタなやり方をするとかえって低血糖になることもあります。

 

糖質を減らす代わりにタンパク質や脂質を多めに摂ることが必要ですが、

女性や痩せている人はタンパク質の消化能力が低く、あまり入らないこともあります。

 

菜食の友人にタンパク質摂取の大切さを話したところ、

「お肉食べるとお腹壊す~」という答えが返ってきました。

なぜお腹を壊すかというと、タンパク質の消化酵素が不足しているからです。

タンパク質の消化酵素も実はタンパク質からできています。

つまり、タンパク質を摂っていないと消化酵素が作られず、

タンパク質が上手く消化できないことになります。

 

その場合は、消化酵素サプリメントを摂るのがおススメ。

「わかもと」や「エビオス」でもいいんですが、酵母が入っているので

酵母アレルギーのある人や、過敏性腸症候群のある人は避けた方がいいと思います。

私もお腹がぐるぐるいってしまってダメ。

そういう人はiherbで売っているこちらを試してみてください。

 

食事であまりタンパク質が摂れなければ、プロテインパウダーを摂る手もあります。

ただ、やはりプロテインはお腹がゴロゴロするという場合は、

アミノ酸パウダーから始めるといいでしょう。

アミノ酸はタンパク質が分解された形なので、吸収されやすいのです。

 

それならアミノ酸の形で摂る方がいいんじゃない、と思って

私はしばらくアミノ酸オンリーでした。

でも、可能であればタンパク質の形で負荷をかけてやった方が

胃の機能は高まるそうなので、最近は半々くらいの分量で摂っています。

同じくiherbでプロテインアミノ酸も買えます。

 

水で溶いただけでは飲みづらいので、カフェインレスコーヒー+豆乳と混ぜたり、

水+ココアと混ぜて飲んでいます。

100円ショップでプロテインシェイカーが売っているので

それでシャカシャカするとよく混ざりますよ。

  

筋肉をつけるのもここから。タンパク質が上手く摂れないうちに

筋トレをしても筋肉はつきません。

 

脂質も重要です。

タンパク質は筋肉や神経伝達物質を作ったりなど、多くのことに使われますし、

血糖の取り込みを促進して血糖値が急激に上がらないようにするためにも

筋肉は必要なので、できるだけタンパク質をエネルギーに回さない方がいいのです。

 

それでエネルギー源として脂質が上手く使えるようにならないといけないのですが、

やっぱり上手く入らずにお腹を壊すことがあります。

脂質の消化・吸収に関わる胆汁酸を作るコレステロール値が低いと

脂質があまり上手く消化できないかもしれません。

 

最近ココナツオイルが流行っているので使っている人もいるかもしれません。

糖質を減らした場合、エネルギーが不足することになりますが、

その代わりにココナツオイルを摂ると、

それに含まれる中鎖脂肪酸が早くエネルギーになってくれるのです。

中鎖脂肪酸を抽出したものがMCTオイル。

ココナツオイルが分解できない人もいるようなので、

その場合はMCTオイルから始めるのがいいでしょう。

少量から始めてみてください。

 

MCTオイルの方がさっとエネルギーになってくれるようです。

ココナツオイルは分解が必要な分、エネルギーになるまでに多少時間はかかりますが、

MCTオイルよりも長持ちするようです。

 

糖質をたくさん摂ったうえでココナツオイルやMCTオイルを摂っても

糖質だけで十分にエネルギーが足りてしまうので

エネルギー源として活用されずに単に脂肪になるだけだそうなので要注意。

ココナツオイルライスだとか、てんこ盛りのご飯にココナツオイルを

かけても太るだけですよ。

 糖質を減らさないで、ココナツオイルを摂るだけで

痩せると思ってしまっている人って結構いるみたいですね。

 

脂質を摂るというと、「太る~」と思っちゃう人もいると思いますが、

確かに、炭水化物をしっかり摂ったうえで油もたくさん摂ると太るかもしれません。

でも、炭水化物を減らせば太ることにはなりません。

 

中性脂肪=脂質」というイメージのある人も多いと思いますが、

意外にも、血液検査で測定される中性脂肪のほとんどは糖質由来だそうです。

だから、脂質を減らしても炭水化物ばかり摂っていたら痩せないのですよ。

 

参考までに、私は3年前に糖質制限を始めるまでは7~8年ほど菜食でした。

それほど厳格なベジタリアンではなく、最後の方は、

さすがにスタミナが出なくて、このままではまずいのではと思い、

魚は食べるようにしていたので、肉食を始めたとき

心理的にはかなり抵抗がありましたが)でも

わりと胃は受けつけてくれました。

 

それまでが絵にかいたようなヘルシー(と思っていたけれど

いかにそれが間違いだったか、知識のついた今となっては

当時の自分のバカさ加減に呆れます)な食事(和食が主)だったのが、

いわゆるカロリーの高い、一見不健康そうな食事になったのに、

健康診断のデータを年を追ってみてみると、

今の食事スタイルになってからの方が中性脂肪コレステロールも下がり、

善玉コレステロールが増えているんです。

 

ただ、私は元々痩せ型なので、中性脂肪はちょっと少なすぎるのが心配。

数値的には普通の医師にはまったく問題ないと言われるけれど、

分子栄養学の観点からすると、中性脂肪コレステロールが少なすぎるのも

問題なのだそうです。

細胞膜が弱くなるし、赤血球ってアンパンの真ん中を潰したような形を

してますけど、あの形が保てずに球状になってしまって、

毛細血管に入りづらくなって冷えが生じることもあるのだとか。

 

勉強すればするほど奥の深い分子栄養学。

発達障害精神疾患をどんどん改善しているのも分子栄養学です。

(正式には分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)というのだけれど、

長くてめんどうなので分子栄養学や栄養療法と呼んでいます。)

 

その他にも、各種ビタミンやミネラルも欠かせません。

ただ、やはり吸収が上手くいかないことがあります。

その原因は胃腸がきちんと機能していないこと。

ピロリ菌がいる場合も吸収に問題が出ます。

腸内環境も重要なポイントです。

そう、実はこれ、発達障害者には欠かせない部分なんです。

それについてはまた次回。

しばらく血糖管理の話が続きます。

 

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こんなのもやってます。

 

 

 

 

 

発達障害と関係のある機能性低血糖症

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機能性低血糖症っていうものがあるのを聞いたことがあるでしょうか。

実はこれ、発達障害と関係があるらしいんです。

発達障害の治療の試み』という本には、「発達障害者は多くの場合に血糖調節能力に

 異常があることを確認している」と書かれています。

 

低血糖というと、一般的には糖尿病薬の効き過ぎでなるものと考えられていますが、

血糖調節能力に問題があることから低血糖になる場合があります。

それが機能性低血糖症呼ばれるものです。

オーソモレキュラー(分子整合栄養医学)では、発達障害だけでなく、

うつ病パニック障害低血糖が原因であることが多いと言われています。

 

私も自分が低血糖になりやすいということは昔から自覚していました。

お腹が空いてくると、手の震えがくるほどだったからです。

確か、ドナ・ウィリアムズの本にも、甘いものを摂ったときに異常な状態になる

ことが書かれていた記憶があります。

 

それで、とにかく糖質を欠かさずに摂って、

血糖が下がらないようにしないといけないと考えていました。

一時期はブドウ糖の飴を持ち歩いていたほどです。

 

でもそれは、まったくの間違いで、

私のやっていたことは低血糖を逆に悪化させていたんです。

 

それを知ったのは3年ほど前に吉濱ツトムさんの本を読んだとき。

発達障害者は低血糖になりやすいこと、

それには糖質制限がよいことが書かれていました。

 

まさに目からウロコ。

糖質制限??!! 

なんか巷で流行っているらしいことはうっすらと知っていましたが、

やせの私にはまったく興味がありませんでした。

 

そうと知ればさっそく実験。

その結果、驚くほど情緒は安定し、頭のモヤも減って頭が働くようになりました。

糖質制限だけではなく、栄養療法も実践し、3年経った結果、

自分の身体・精神状態が大きく変わり(人生も)、

糖質制限と栄養療法の効果を確信したのです。

 

さて、疑問に思う人がいるかと思います。

なんで低血糖なのに糖質を減らすの?ますます下がるじゃん?って。

私も最初、不思議に思いました。

でもこういうことだそうです。

 

糖質を大量に摂ると、一気に血糖値が上がるので大量のインスリンが分泌され、

その結果、短時間で血糖値が一気に下がって低血糖になるのだそうです。

低血糖になりやすい人ではインスリンの分泌が若干遅れ気味になるために

血糖値がガーっと上がって、その大きく上昇した血糖値を下げるために、

少し遅れて大量のインスリンが分泌されるという話もあります。

 

これを反応性低血糖というのですが、こうして一気に血糖値が下がった後に、

身体がアドレナリンなどの血糖を上昇させるホルモンを分泌して

また一気に血糖値が上昇し、それに対してまたインスリンが分泌されて

また血糖値が急降下するということがあります。

それを乱高下型低血糖といいます。

急にイライラしたかと思えば一気にやる気がなくなったりして、

気分も血糖曲線のようにジェットコースター状態になります。

 

さらに、今度は糖質を摂ってもほとんど血糖値が上がらなくなり、

ずっと低血糖の状態が続く無反応性低血糖というものがあります。

こうなると、四六時中、やる気がなくてうつっぽい状態が続くわけです。

 

低血糖を防ぐためには、急激に血糖値が上がらないような食べ方を

することが必要です。それが糖質制限食というわけです。

 

糖質制限といってもただ糖質を減らせばいいというわけではなく、

その代わりのエネルギー源となるタンパク質や脂質を増やさないと、

かえって低血糖になってしまいます。

 

また、糖質というのは外から摂らなくても体内で糖新生ということを行って

作ることができるのですが、それにはビタミンB群などの各種栄養素も

補酵素として必要です。

お酒の飲み過ぎで肝臓が疲れていれば、

糖新生も上手く行われないでしょう。

もちろん、胃腸が悪ければ栄養が十分に吸収されないので

低血糖になりやすくなります。

 

筋肉量も大切で、筋肉は動かしていなくても糖質を摂り込んでくれるので、

筋肉が少なければ、血糖値は上がりやすくなります。

 

ざっと書きましたが、ひと口に低血糖症対策といっても多岐に渡ります。

面倒くさいといえば面倒くさいのですが、

この対策をするかしないかで天国と地獄ほど変わってくるので

発達障害者はあんまり軽視しない方がいいかと思います。

 

この急激な血糖値の上下は最近は「血糖値スパイク」として

NHKでも取り上げられていますが、まだまだ精神状態との関連については

大きく取り上げられていません。

実は、発達障害者じゃなくても、誰でも起こり得るものなんですよね。

 

探してみたら、こんなわかりやすい記事がありました。

コンパクトにまとまっているのに、対策もしっかり書かれています。

 

 

タ〇タのコラムだというのは後から気づきました。

ついにタ〇タ糖質制限食を導入⁉と思ったけれど、

社員食堂レシピを見てみたら…(^^;)。

せめて、ご飯は半分にして豆腐にでも替えた方がよいのでは…。

カレーうどん定食食べた後に血糖値測ったらすごそうね。

ま、これで「ヘルシー」と全国的に広まっちゃっているので

方向転換するのは勇気がいるよね。

 

うつと低血糖については日経でも取り上げられていますね。

 

こちらもご参考に。

 

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ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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