それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

文章が読めない理由 その2 眼そのものの問題

発達障害者は学習障害を併発していることも多いですが、

学習障害という診断がつかなくても、

眼球運動に問題があって読書などに支障が出ることもあるようです。

球技が苦手な子どもも多いと聞きました。

 

私も、子どもの頃はドッジボールが大の苦手で、恐怖と言ってもいいくらいでした。

テニスやバドミントンも、ラケットの球が当たる部分と

手が離れているので、サーブしようと思って球を上に上げても

当たらずスカッと空振りしてしまうという情けなさ。

卓球は手との距離が短いので大丈夫でした。

つまづいて転ぶこともよくありました。

 

大人になってからも、自動車免許を取ろうと教習所に行っても

車間距離が上手く測れず、仮免試験2回、卒業試験2回落ちて、

最後は「きみは一人じゃ乗らない方がいいね」と言われて

お情けで卒業させてもらったようなものでした。

当然、ペーパードライバーです。

 

身体障害者の介護をしていたときも、車椅子を押していて、

利用者さんの足先を物に当ててしまうことがよくありました。

眼で見て適切な距離が測れないからです。

 

発達障害の診断を受けたときに、視覚機能の検査を奨められたのですが、

当時はお金もなかったので、結局受けずじまいでした。

 

それが数年前、簡単な視覚機能の検査を受ける機会があったのです。

 

私は元々、遠視気味なのでメガネには縁がなかったのですが、

仕事柄、一日中パソコンを見ているせいもあって、

40手前で老眼鏡が必要になってしまいました。

(余談ですけど、眼科の先生は老眼だとは

なかなかはっきり言ってくれなかったのです。

「老眼ですか?」と訊いても

「遠視の方は早いですからね…」というだけで。

女性は「はぁ? 老眼!? 冗談じゃないわよ!!」って怒りだす場合もあるとか

ネットで読んだことがあるので、そのせいかも)

 

 それで、メガネを作ったのですが、しばらくすると

それでも一日の終わりには目が疲れるようになりました。

特に右眼だけが痛くなって、吐き気もするほどだったのです。

 

そんなとき、テレビで知ったのが、「隠れ斜視」というもの。

普通の斜視とは違って、眼を開けている状態では両眼の視線は揃いますが、

眼を閉じると元の楽な斜視の状態に戻るそうです。

つまり、斜視のある方の眼球の筋肉を働かせて視線を揃えているわけです。

それで、一日の終わりに筋肉が疲れたり加齢とともに筋肉が衰えたりすると、

目が疲れてくるのだそうです。

隠れ斜視は特に珍しいものではなく、実は多くの人にあるのだとか。

 


さっそくこのメガネ屋さんに行って相談すると、

案の定、軽い隠れ斜視がありました。

それでメガネにプリズムを入れてもらうことで右眼だけ疲れやすいという

問題は解決したのです。

 

このメガネ屋さんのご主人はアメリカでオプトメトリストの資格を

取得された方なので、知識も豊富で発達障害と視覚機能の問題についても

ご存じなようで、ついでに簡単な検査もやってもらえました。

その結果、矯正した状態では問題はないようだということで安心。

現在は検査はやっていないようですが、

視覚情報処理検査が受けられるセンターやビジョントレーニングの本

の一覧が載っているので、気になる方はぜひご覧ください。

 

 

ちなみに一心堂さんはお値段はごく一般的で、

メガネを郵送してくれた際に、ビジョントレーニング用の

ブロックストリングもつけてくれました。

 

ビジョントレーニング、ここのところすっかりサボっていたけれど、

眼精疲労が今いちばんの問題。またやらなくては。

いい加減に、遠視の眼を休ませるために普段使いのメガネも作らなくてはいけないし。

 

ということで、文章がなかなか集中して読めないのは、

眼そのものに問題がある場合もあるようです。