それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

日常生活・健康管理を重視した発達・精神障害者のための就労移行支援施設

発達障害精神障害のある人のための

こういった就労移行支援施設ができたそうです。

 

 

発達・精神障害者向けの就労移行支援施設はほかにもあると思いますが、

栄養面や生活習慣の改善に主眼を置いた施設は珍しいのではないでしょうか。

就労移行支援施設を利用したことがあるわけではないので、

一般的な施設がどんなアプローチをしているのかはよく知りませんが、

発達障害と身体面の問題はまだ一般的に重視されていないように思います。

 

この施設の監修者のクリニックのサイトを見てみると、

分子栄養学的なアプローチをしているようです。

もちろん、糖質制限にも言及しています。

この施設では脳の健康によい生活習慣や栄養についての講義なども

あるらしく、単にSSTやジョブスキルだけでなく、

発達障害者が働くうえで根本的に問題となりやすい

体力のなさを改善するためのプログラムとなっているところが画期的です。

 

まだ新しい施設のようなので実績は出ていないでしょうが、

就職できて、いくら会社に理解があったとしても

週5日働ける体力がないと続かないという問題に

きちんと対処しようとしているように感じます。

 

実際、睡眠や食事の習慣がめちゃくちゃな発達障害者は

多いのではないでしょうか。

そもそも脆弱な脳みそなのに、そんな生活をしていたら

人並みに働けないのは目に見えています。

 

というか、私自身がそうでした。

20代のめちゃくちゃな生活をしていた頃と比べると、

生活習慣に気をつけている50代手前の今の方がはるかに体力があるんです。

在宅で仕事をしているので人間関係のストレスがなく、

それも体力セーブのひとつではありますが、

自営業ってそんなに甘いもんじゃありません。

私の仕事の場合は、一度引き受けた仕事は、

絶対に納期までに仕上げなければならないし、

第一、倒れても誰かに代わってもらうわけにはいかないので、

倒れるわけにいきません。

だから、外に働きに出るにしても、在宅で働くにしても、

食べていくには体力がなければならないんです。

 

とはいえ、生活習慣を改善しようにもついつい…という人は多いですよね。

こういう施設で生活改善のサポートを受けられるというのは魅力的です。

 

ただやはり、障害者手帳をもっていることが前提となるようなので、

診断がつかないグレーゾーンの発達障害者は結局こうした支援は受けられません。

 

そうなると、下手すると、そうした支援が受けられず、

自費でカウンセリングやコーチングなどの支援も受けることができず、

自力で何とかすることもできなかった(またはその努力をしなかった)

軽度発達障害者よりも、こうした根本的な身体面や生活の問題を改善するための

支援を受けた、いわゆる重度の人の方が、

最終的に社会で生き延びる力がついているということも出てくるのでしょうね。

 

人生短いかもしれないけれど、長いかもしれません。

そうしたことを念頭において早いうちに習慣を改善しておかないと、

歳をとって柔軟性がなくなってからでは難しいですよね。

一生なんとかなるだけの資産がある家の人はいいけれど、

そうでなければいくら障害者手帳をもらったところで、

社会の理解を訴えたところで、根本的な問題を解決する努力をしないと、

将来的にどうなるかはわからないのではないでしょうか。

 

障害のあるなしに関係なく、

少しずつであっても生活習慣を改善しようとするかどうかで、

10年後の自分の人生は違ってくると思います。

 

 

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しつこいようですけど、拙訳書の宣伝です。(しばらく続きます)

 

 

内容はこちらを。

manakawase.hatenablog.com