それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

薬の副作用を低減するにもタンパク質が必要

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最近読んだのが、この本。

 

「がん」では死なない「がん患者」 栄養障害が寿命を縮める (光文社新書)

「がん」では死なない「がん患者」 栄養障害が寿命を縮める (光文社新書)

 

 

がん患者の死因のうち、8割近くはがんそのものではなく、

感染症で亡くなっているそうです。

著者によると、感染症にかかるのは免疫機能が低下しているからで、

それは栄養障害によってもたらされるとのこと。

 

実は私も両親ともがんにかかっています。

母は、抗がん剤の副作用でものがほとんど食べられなくなって、

やせ細ったまま亡くなりました。

父は、やはり抗がん剤の副作用がきつかったようで、

最後まで治療を続けられず、途中でやめてしまいましたが、

10年近く経った今でも健在です。

まあ、60手前で亡くなった母と違って、

父は高齢だったのでがんの進行が遅めということもあるのでしょうけど、

そんな様子を見てきたので、抗がん剤治療なんて絶対に受けたくない

と思ってしまいます。

 

そういうわけで、栄養に対する興味もあってこの本を読んだのですが、

問題は必ずしも抗がん剤そのものではないのだということがわかりました。

 

この本によれば、たとえば、副作用の出方に大きくかかわっているのが

タンパク質であるアルブミンだそうです。

 

血中にアルブミンが十分にある場合は、薬の成分がアルブミン

結合するので、血中濃度が一気に上がらないのだそうです。

そうしてアルブミンと結合した薬物は各所に運ばれた後に

アルブミンから離れて効果を発揮して徐々に代謝されるのだとか。

 

逆に、アルブミン不足だと、薬物がアルブミンと十分に結合できずに

血中濃度が急激に上がり、そのまま運ばれて、一気に作用するのだそうです。

 

つまり、アルブミン不足だと副作用が大きくなるというわけです。

 

発達障害の人でも、薬を処方されている人は多いと思います。

そもそも発達障害者は栄養状態が悪いので、

タンパク質が不足していることも多いです。

そもそも、栄養が十分に足りていれば神経伝達物質

きちんと作られるわけで、薬は必要にならないと思うので。

発達障害者は通常の用量だと多すぎるという話を聞いたことがありますが、

単に敏感だから、と思っていたけれど、

上記のような理由もあるんでしょうかね。

 

薬を飲んでもなかなか改善しない、副作用が強すぎて薬を替えてばかり、

という人は、栄養状態を見直した方がいいでしょう。

「栄養療法なんてインチキ、薬に頼るしかない」と思っても、

その薬を副作用少なく効かせるには、やっぱり栄養しかないようですよ。

 

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ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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