それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

『渦~妹背山婦女庭訓』

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大島真寿美さんの『渦』が直木賞を受賞したそうですね。

私は文学ファンってわけではないけれど、文楽ファンなので、

ちょっと前に読みました。

この頃は小説を読む時間がほとんどないので、

物語の世界にとっぷりったのはずいぶん久しぶり。

 

5月にちょうど国立劇場で、この小説の主題になっている

『妹背山婦女庭訓』っていう演目が上演されていたので

その世界にとっぷり浸ろうかと、観に行く前に読んだのです。

 

『妹背山婦女庭訓』文楽や歌舞伎でよく上演される名作中の名作。

浄瑠璃作者といえば近松門左衛門が有名ですが、

私は近松ものはドロドロしすぎていて今ひとつ好きになれず、

『妹背山』のような話の方が好みです。

とはいえ、同じ近松でも半二のほうはよく知られていないので

半二が主人公ということ自体、そのマニアックさに惹かれたのですが(笑)

まさか文学賞を受賞するとは。

 

大島真寿美さんの本は以前に『あなたの本当の人生は』を

読んだことがあって、結構好きだったのですが、

何ともいえない独特の世界で、読み終わった後

そこから出るのが少し寂しく感じられます。

 

受賞インタビューの映像を観ましたが、なんとも親近感の湧く方です。

「笑ってくださいって言われて笑えるものでもない」というのはまったくその通り。

浄瑠璃を習っているというのは知っていましたが、

太夫師匠のお弟子さんだったんですね。

 


これで文楽人気が少しは上がってくれるといいのですが。

文楽とは、こんな感じです。

 


 歌舞伎では、玉三郎のお三輪がよかったんですが、映像はなし。

歌右衛門吉野川の古い映像がありました。

 


本はこちら。

渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

 

 

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発売から1年経ちました。

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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