それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

聴覚過敏にはビタミンB6

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発達障害のある人は、聴覚過敏があることが多いですよね。

それから、騒がしい場所では会話が聴き取りづらかったりもします。

私もそうですが、携帯電話も苦手で、外ではイヤホンがあればなんとかなりますが、

以前に駅でかかってきたときに、出たのはいいものの全然聴き取れなくて

「すいません(汗)。聴こえないのでこちらからかけ直しま~す」

と早々に切ってしまったことがあります。

よく皆、外で電話できるなあと思います。

 

それはさておき、この聴覚過敏はビタミンB6不足と関連があるそうです。

厚労省関連サイトにも「乳児が十分なビタミンB6を摂取できないと、

刺激に敏感になったり、極度の聴覚過敏やけいれんを引き起こしたりします。」

と載っています。


発達障害者の栄養素の不足もあちこちで指摘されていますが、

ビタミンB6との関連の研究もいくつか行われているようです。

 

ビタミンB6が不足すると、いろいろな問題が起きます。

ドーパミンやGABAやセロトニンの生成に必要なので

不足するとやる気が出なかったり不安感や抑うつも生じます。

GABAは発語にも関係します。

 

また、ドーパミンエストロゲンの分解にも必要なので

イライラしやすくなります。

ということは、生理周期との関連でイライラするのにも関係がありそうですね。

 

それから、解毒にも必要です。

 

こうした問題はすべて発達障害者によくみられるものなので

ビタミンB6が不足しているというのも納得です。

 

では、ビタミンB6をたくさん摂取すればするほどいいかというと

そういうわけでもなさそうです。

 

トリプトファンからはセロトニンメラトニンを生成する経路と

キヌレン酸を生成する経路の2つがありますが、

セロトニンメラトニンに変換されるのは10~20%ほどで、

多くはキヌレン酸に変換されるそうです。

特に、炎症がある場合はほとんどキヌレン酸になりますが、

発達障害者は炎症があることが多いのです。

 

その後、キヌレン酸からビタミンB6によってキノリン酸という神経毒

に変換されるので、ビタミンB6を過剰に摂りすぎてもまずいわけです。

キノリン酸はマグネシウムによってナイアシンに変換されるのですが、

ストレスや感染や炎症があると、それがなかなか上手くいきません。

 

ビタミンB6が過剰だと結果的にグルタチオンが減少して

解毒機能が下がるという話も聞いたことがあります。

 

それじゃあ、ビタミンB6ってどのくらい摂ったらいいのか、

自分は足りてるのかどうなのか、知りたいですよね。

実は目安になるものが一般の健康診断の血液検査の項目にもあるんです。

 

あくまでも目安で、肝機能が正常なことが前提ですが、

AST(GOT)とALT(GPT)という肝機能の指標となる数値があって、

ASTがALTより2以上多かったらビタミンB6不足だそうです。

ただ、肝脂肪や肝炎があるとALTの値が上がるので、

ビタミンB6不足とちょっとした肝脂肪が同時にある場合は

あんまり差は開かないのかもしれません。

 

たとえば私は、8年前の健康診断のデータを見ると

ASTが17、ALTが8と差がずいぶんありました。

ベジタリアンだったので、今から思うと栄養がかなり偏っていたと思います。

4年近く前に栄養療法を始めて、ビタミンB群にプラスして

B6のサプリメントも摂るようになったら

2年前にはそれぞれ20と19と、いい感じになりました。

 

ところが、その後、B6も飲むのが面倒になってB群のサプリメントしか

飲んでいなかったら、直近の血液検査でそれぞれ20と14と

ずいぶん開きが出てしまったので、これはいかんとB6サプリを再開。

どうりで最近イライラしていたはずです。

ストレス多くて消耗が激しかったのかもしれないけれど。

 

それから、カンジダ菌の産生するアラビノースもB6を阻害するので

腸内環境悪化にもよるのでしょうね(これも有機酸検査で確認済み)。

ちょっと緩くなっていたので、またしばらくは小麦粉厳禁です。

 

ちなみに他には尿素窒素(BUN)もB6不足の目安になるそうです。

BUNも直近の検査では基準値内だけれど低めだったので

やはりB6不足はほぼ確定だと思います。

 

ビタミンB6だけ摂ればいいかっていうとそうでもなくて、

ビタミンB6が不足しているということは、

ほかのB群の栄養素も不足している可能性が高いので

ビタミンB群として摂ることも大切です。

 

ビタミンB6があまり効かない場合には、

活性型であるP-5-Pのサプリを摂るのもいいそうです。

ビタミンB6とP-5-Pで2対1くらいがよいとか。

 

これはオーソモレキュラー療法独自の見方だそうなので

普通のお医者さんに言っても一笑に付されるだけでしょう。念のため。

 

サプリなんて人工物は摂りたくない、栄養はあくまでも食事から摂るべき、

と考える人もいるかと思いますが、

発達障害がある場合は、遺伝子変異が関係していることもあるので、

サプリメントでないと補えないことが多いのではないか思います。

自然のものにこだわってしんどい思いをするより、

サプリくらい摂って少しでも楽になった方がいいと私は合理的に考えています。

でもまあ、サプリ以前に、腸内環境をよくすることが最優先事項なのでしょうけど。

 

 

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発売から1年経ちました。

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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