それでも雨が降るときは

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食いしばりは夜間低血糖のサイン

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寝ている間に食いしばりを起こしている人はいるでしょうか。

頬の内側に歯型がついていたり。

私も以前はひどく、マウスピースをつけてみたこともあります。

 

食いしばりにはいくつか種類があるそうで、

ギリギリ音がするグラインディング、

音のしない食いしばりのクレンチング、

歯をカチカチさせるタッピング、

その組み合わせです。

 

原因は、単なる癖や心理的ストレスのほか、

逆流性食道炎も食いしばりを起こすことがあるそうです。

歯の表面のエナメル質は酸に弱いので、

胃酸が上がってくると唾液を出すために食いしばろうとするのだとか。

 

そのほかに、あまり知られていない食いしばりの原因は夜間低血糖です。

低血糖症とは、単に血糖値が低いということではなく、血糖調節異常のこと。

空腹時血糖値は正常でも、食後高血糖があったり、

その後に急激に血糖値が下がって低血糖を起こしていることがあります。

 

低血糖には「反応性低血糖症「無反応性低血糖症

「乱高下型低血糖症」の3つのタイプがあります。


無反応性低血糖だと、血糖値が全然上がらないので、

ずっとだるい状態が続きます。

乱高下型だと、上がったり下がったりするので、

だるいかと思えば、血糖値を上げようとアドレナリンが出て、

急に元気になったかと思えば、また血糖値が下がって

テンションも低くなるというように、

血糖値とともに感情もジェットコースター状態になります。

 

血糖値を下げるホルモンはインスリンだけですが、

上げるホルモンにはグルカゴン、コルチゾール、アドレナリン、

ノルアドレナリン、成長ホルモンなどがあります。

 

下げるホルモンがインスリンだけなのに対して、

なぜこんなにあるのかというと、血糖値の低下は生命の危機につながるから。

 

なので、身体は余った糖質をグリコーゲンとして蓄えておき、

血糖値が下がってきたら、グリコーゲンを分解して血糖値を上げます。

そのほか、糖質以外から糖質を作る糖新生というものを行って血糖値を維持します。

 

副腎皮質から出るコルチゾールはグリコーゲン分解や糖新生に関わりますが、

抗ストレスや抗炎症作用もあるので、消耗が激しいと枯渇してしまい、

夜間に分泌されて血糖値を上げることができなくなってしまいます。

 

血糖値を上げようとアドレナリンが出てしまうと、

交感神経優位になって眠りが浅くなり、歯ぎしりや食いしばりも起こります。

夜中に目が覚めたり、悪夢を見たり、

身体が緊張するので寝違えも起こしやすくなるのです。

 

これを避けるには、日中からできるだけ血糖値の変動が

少なくなるような食事の仕方をすること。

低血糖を頻発したり、カフェインを摂ったりすると、

コルチゾールを無駄遣いすることになって副腎疲労状態になり、

夜中の血糖値が維持できなくなります。

 

朝食が入らない、というのも夜間低血糖のサインです。

夜中に交感神経優位になってしまうと、腸の大蠕動運動が起こらないので

前日に食べたものがきちんと処理されないのでお腹が空かないのです。

大蠕動運動は8時間以上空腹でないと起きません。

なので、夜中に交感神経優位になってしまうと、便通も悪くなるはずです。

 

私はここ何年か試行錯誤を繰り返して、

ようやくほとんど低血糖を起こさないようになりましたが、

朝からモリモリ食べられるし、お通じもよくなりました。

もちろん情緒の安定も。

 

では、血糖値を安定させるにはどんな工夫をしたらいいのかというのは

次回お伝えします。

 

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