それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

発達障害者の血糖管理~まずはグルテン・カゼインフリーを

f:id:Manakawase:20190310193232j:plain

 

前回まで、発達障害と血糖調節異常の関連と、血糖管理についてお話してきました。



 

今回はその続きです。

 

低血糖にならないためには、栄養がきちんと吸収されることが必要ですが、

それを妨げるのが腸内環境の悪化。

そして、発達障害者は腸内環境が悪いことが多いという見方があります。

 

発達障害の子どもが変わる食事』という本によると、

自閉症の子どもは小麦に含まれるグルテン

乳製品に含まれるカゼインの悪影響を受けやすいそうです。

タンパク質を分解する酵素の働きが十分ではないので、

グルテンカゼインを完全に分解できないのだとか。

 

そうすると、グルテンがグルテモルフィンという物質に、

カゼインがカゾモルフィンという物質に変化するのですが、

この2つの分子構造は、モルヒネとよく似ているそうです。

その結果、モルヒネの使用で見られるような、

精神の高揚、興奮、痛みに鈍感になる、

頭がぼーっとして思考できなくなる、といった症状が起きると書いてあります。

 

こうした未消化の物質は通常、吸収されないはずですが、

発達障害者ではリーキーガットという腸の状態が見られることが多く、

小腸粘膜の継ぎ目が緩くなって隙間ができ、そこを通り抜けてしまうのだそうです。

 

腸内細菌のバランスが崩れることも腸内環境の悪化につながります。

カンジダ菌はごく普通に存在する真菌で、腸内が健康であれば問題ありませんが、

バランスが崩れると増殖してリーキーガットの一因となります。

 

酵母菌も、酵母は身体に良さそうなイメージがありますが、

これも日和見菌だそうで、調子のいいときは味方になってくれますが、

腸内環境が悪化しているときに摂るとますます悪化させます(う、裏切り者め…)。

 

私もかつては、粉物が大好きでした

(いちばん好きなおでんの具はちくわぶだったほど)。

パンももちろん大好きで、自分でレーズンから酵母を起こして

パンを作っていたほどでした。

私が習いに行ったパン教室の先生はアトピーがひどかったのですが、

リーキーガットによってアトピーも起こるので、今考えれば納得です。

仕事柄、毎日、相当な量のパンを食べていたでしょうから。

 

なので、まずは腸内環境を改善するために、

せめて小麦粉や乳製品はできるだけ控えた方がよさそうです。

糖質を摂るなら、パンや麺よりもお米を。

 

血糖の急激な上昇を抑えるという意味では、

普通のパンではなく低糖質なブランパン(ローソンなどでも売っています)

を食べるのもよいですが、グルテン(小麦タンパクと表記されていることが多い)

が含まれていることには変わりないので、

腸内環境のことを考えると、あまり常食はしない方がいいと思います。

 

この本には、ほかにも発達障害の症状を悪化させる食事や

摂るべきものについていろいろ書かれています。

子どもだけではなく、大人の当事者も参考にできる本です。

 

発達障害の子どもが変わる食事 (青春新書INTELLIGENCE)

発達障害の子どもが変わる食事 (青春新書INTELLIGENCE)

 

 

残念ながら、絶版のようで、中古で高い値がついていますが、

私は図書館で借りたので、お近くの図書館で探してみてください。

図書館の本を探すには、カリールローカルで検索すると便利です。

都内・県内の図書館の蔵書を一気に検索できますよ。

 

また、こちらの本もおススメです。

グルテンの怖さがわかるだけでなく、糖質依存から抜け出す方法についても

詳しく書かれています。

 

「いつものパン」があなたを殺す: 脳を一生、老化させない食事 (単行本)

「いつものパン」があなたを殺す: 脳を一生、老化させない食事 (単行本)

 

 

私は基本的に食にそれほど興味がないので、

こうした食事制限はそれほど苦ではないんですが、

美味しいもの大好きという人には大変かもしれませんね。

そういう場合は、逆に美味しいグルテンカゼインフリーな低糖質食を

追求してみるのもいいと思いますよ。

 

実践レシピ 「いつものパン」があなたを殺す では、何を食べる? (単行本)

実践レシピ 「いつものパン」があなたを殺す では、何を食べる? (単行本)

 

 

 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 こちらもよろしく。

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

 

  

こんなのもやってます。