それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

発達障害の診断経緯 その6 知能検査の結果からわかったこと

各項目の結果は、

言語性検査が、「知識」が13、「数唱」が14、「単語」が13、

「算数」が11、「理解」が7、「類似」が13。

動作性検査は、「絵画完成」が13、「絵画配列」が14、

「積木模様」が17、「組合せ」が13、「符号」が16。

 

ちなみに満点は20点で、定型発達者はバラつきが少ないとのことです。

私は「理解」の項目だけがぽこんと低い。ボーダーレベルかもしれない。

所見ではこれについて、「一般的知識は十分だが、

問題解決状況においては他者の思惑など介在したものは苦手で、

常識的な判断に欠ける自己中心的な解決を図ろうとしてしまうようだ」

とありました。

 

確かに私は言葉の裏を読むのが苦手ですし、

言葉の解釈が正しくできないことがあります。

大勢でいるときは大人しくして周りの動きをみてから

行動するので、あまり失敗はありませんが、

周りの様子をみることができない場合、

一人だけ指示を間違って解釈していたり、

全然違う行動を取っていたりすることがよくあります。

 

さて、脳外科では「きれいな脳ですね」と言われたMRI画像。

先生に見せると「あー、やっぱり」と言われました。

 

前頭葉と側頭葉が年齢の割に小さいらしいのです。

これは脳が委縮したということではなく、

ある年齢から発達していないということなのだそうです。

 

また、海馬に近いシルビウス裂溝というところが隙間が多いので、

長期記憶に問題があるのではないかと言われました。

自閉症者は一般的に長期記憶に長けていると言われていますが、

私の場合、確かに「ザル」みたいな記憶力で、

ところどころ記憶が抜け落ちていることがあります。

印象に残った、残らなかった、ということではなく、

たまたま網の目に引っかかったもの以外は抜け落ちてしまう。

だから、肝心なことは記憶に残っていなくて、

 ザルの目にわかめの切れ端がへばりついているみたいに

どうでもいいようなことをいつまでも覚えていたりします。

 

逆に聴覚的な短期記憶力を測る「数唱」は悪くないので、

一般に言われているような「発達障害者=ワーキングメモリが破綻している」

という図式が当てはまるわけではなさそうです。

ただ、私の場合は視覚情報処理が得意なので、

聴覚から入った情報は文字やイメージなどに視覚化して記憶する

ということをしています。

 

ひと口に発達障害といっても、なるほど、

教科書通りのことがそのまま個人に当てはまるわけではなく、

きちんと調べてみると、いろんなことがわかるものです。

 

(続く)