発達障害者の血糖管理~24時間血糖測定器を使ってみる
前回はACON社製の血糖測定器で実際に血糖を測定したお話をしました。
何でそんなことしてんの?糖尿病?と思った方は、こちらから読んでみてください。
やっぱり予想通り、糖質が多い食事をすると血糖値スパイクを起こしていたので
夜間低血糖を起こしているんじゃないかと気になって、
14日間連続で血糖値を測定できるFreeStyleリブレという機器を買ってみました。
夜間低血糖については、以前にちらりと書きました。
FreeStyleリブレ、糖尿病の人は保険適用となるそうですが、
もちろん私は自費で購入しなければなりません。
Amazonでも買えて、読取装置とセンサーがそれぞれ7000円ちょっとします。
センサーは、単体を2個、3個と買うよりも、
2個セット、3個セットとセットで買う方が高くつくという謎(笑)。
もちろん1個しか買いませんでした。それにしても高い。フトコロ痛い。
これは指先を穿刺して測定するのではなく、針の付いたセンサーをがしっと
腕に取り付けて、センサーを近づけると数値が表示される仕組みです。
服の上からでも測定できます。
正確には、血糖値を測定しているのではなく、間質液中のグルコース値を
測定しているのだそうで、実際の血糖値が反映されるまでに約5~10分の
タイムラグがあります。詳しくはこちらを参照。
で、実際に測ってみたんですが、ACON社製の測定器と比べると、
何だかやけに値が高い。
ネットでいろいろ調べてみると、どうも指先穿刺による血糖自己測定器(以下SMBG)
とは測定値にズレがあるらしく、機種によるみたいですが、
20 mg/dLくらいは差が出てしまうようです。
でもなんだか、それだけじゃないような気がする。おかしいな~。
と思って、取扱説明書をよく読んでみたら、うっ、これか。
「妨害物質」の欄に「アスコルビン酸」の文字がありました。
アスコルビン酸って何のことかわからない人も多いと思いますが、
ビタミンCのことです。つまりは、ビタミンCのサプリを飲んでいたら
値が上がってしまうということ?と思って、
製造元のアボット社に問い合わせてみたら
その通りですという答えが返ってきました。
ビタミンCってグルコースと分子構造が似ているので、
グルコースとして認識されてしまうのでしょう。
グルコースをエサとするがん細胞に対する高濃度ビタミンC点滴療法
っていうのがあるくらいですから。
しかも、いろいろ調べてみたら、10日後からは精度が落ちるとか(こちら)、
血糖値が高くなるほど誤差が大きいとか(こちら)いう話も出てきました。
私は健康診断では空腹時血糖が80台なのに、
リブレで測ると100くらいあることが多く、どう考えてもヘンなんですよ。
14日間の使用期限が切れる前の最後の2日になって
ACON社の試験紙が定期おトク便で届いたので比較してみたら、
やっぱりだいたい20 mg/dL前後の差がありました。
タイムラグもあるのではっきりしたことは言えませんが。
ちなみに、ACON社製のSMBGの方が安すぎて精度が怪しいんじゃないかと
思いましたが、コントロール液で確認したところ大丈夫でした。
それじゃー、大枚はたいてリブレ買った意味ないじゃん(泣)。
とはいえ、リブレでは一応、PCにつないで
アボット社からソフトをダウンロードすると
14日間のグラフが表示できて血糖値のトレンドがわかるのです。
それを見ると、夜間低血糖を起こしていたのは1回だけでしたが、
20 mg/dL高く測定されていることを考えると、もう少し多いのかも。
寝ている間のグラフは出ても、センサーでピッとやっていないので、
数値は記録されていないのです。
そんなわけで、私の個人的な感想ですが、リブレってよっぽど
経済的に余裕があれば買ってみるのもいいと思うけれど
(外出時なんかは便利。人前で指先ブシッてやるのもね)、
そうでなければ、安価なACON社製のSMBGで十分。
リブレを使う場合は、必ずSMBGと併用して実際の血糖値を確認する必要があります。
そうすれば、だいたいの差を見積もることができるので。
最初にSMBGで測っていたのでだいたいの自分の血糖値がわかっていたから
よかったけれど、リブレだけを使っていたら、
意外とそんなに血糖値は低くないと思って、糖質量増やしていたかもしれません。
糖尿病の方では、リブレの値が高いのでインスリン打ちそうになったとか
書いているブログもありました。やっぱりSMBGとの併用が必須ですよね。
まあ、こうやって実体験のレポートを書けるのはよいですが、
やっぱりちょっと後悔。
こんなもの買わずに、チケット高くて我慢した今月の国立劇場の歌舞伎、
行っておけばよかった(:_;)…と心密かに思うのでした。
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