それでも雨が降るときは

ホリスティックに発達障害とつきあう

ホリスティックカウンセリングを始めました

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これまでにいろいろ学んできたことを組み合わせて、

ホリスティックカウンセリングを始めました。

 

 

セッションはタロット、西洋占星術、フラワーエッセンスを中心に行いますが、

発達障害についても、私に答えられることであれば、お答えします。

 

「ホリスティック」と名付けたのは、心・からだ・魂のバランスを

重視しているからです。

 

心や魂に焦点を合わせて、進む方向がわかり、やる気になっても、

身体が伴わなければ実現は難しいですよね。

 

そのため、カウンセリングではハーブやサプリメントを使った

心身の改善や生活習慣の見直しについてもお話します。

 

また、タロット(補助的に数秘術占星術を用います)のみとなりますが

メールでのご相談も受け付けています。

口頭で言葉をまとめるのが苦手な方や遠方の方はぜひご利用ください。

 

詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。

http://asagimanaad.com/

 

 

GABA強化にバレリアン

先日、栄養療法のオンライン講座のビデオを観ていたら、

GABA強化にはバレリアンサプリメントがいいという話がありました。

 

バレリアンといえばまず思い浮かべるのが不眠によいということで、

匂いが強烈なのであんまり進んで飲みたくなるハーブではありませんでした。

どういうふうに臭いのかというと、イソ吉草酸という成分が入っているのですが、

これは臭い靴下からも検出されるものなのだそうです。

要は、臭い靴下の匂いです(笑)。

 

GABA(γアミノ酪酸)の代謝に関係するというのは

確かメディカルハーブの授業でもやったなあと思って改めて調べてみたら、

いろいろなことがわかりました。

 

GABAは抑制性の神経伝達物質で、鎮静作用や抗不安作用があります。

だから不眠にもよいのですね。

血液脳関門を介して脳内に取り込まれることはないので、

摂取しても意味がないのかと思っていたのですが、

何かしら心や体に及ぼす影響はあるようです。

 

バレリアンはGABAそのものも含んでいるようですが、

GABAを脳神経終末から放出させるように働いて、

神経細胞へのGABAの再取り込みを抑制することで

鎮静作用を発揮するようです。

また、バレリアンに含まれているバレレン酸は

GABAを分解する酵素を阻害するそうです。

なるほど、よく効きそうですね。

 

注意点を言えば、バルビツレートベンゾジアゼピン系の鎮静剤や睡眠剤

を服用している場合は、作用が増強されるので避けた方がよいです。

 

それと、ドイツでは車の運転や機械を操作する場合に注意力が減少する

可能性があるとの表示が義務づけられているそうなので、

その点も注意した方がいいかもしれません。

以下、ご参照ください。

http://www.okiyaku.or.jp/vsup/pdf/barerian.pdf

 

 

バレリアンヒポクラテスの時代から不眠に使われているハーブで、

てんかんなどにも用いられてきたそうです。

不眠には就寝の30~60分前に飲むとよいですが、

不安や緊張を和らげる目的で日中に使用することもできます。

 

サプリメントならあまり臭さを気にせず飲めるかもと思い、

試しにiherbで買ってみました。

サプリはほかにもいろいろ飲んでいるので服用時の水で

お腹がガボガボになるのが嫌なので今回はチンキ剤に。

チンキ剤は自分でも作れるけど、台所がぷ~んと匂うのもなあ。

 

到着して箱を開けたとたんに、ぷ~んと匂いがしたので

「ひょっとして漏れている⁉」と焦りましたが、漏れているわけではないようです。

しかもちゃんとプチプチで包装されてジップロックの袋に入っている。

それなのに、この臭さ(笑)。

 

2つのメーカーのどちらにしようか迷ったまま忘れて決済してしまったようで、

2本入っていました(汗)。

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当たり前だけれど、チンキ剤でも臭いことには変わりません。

でも、少量のお湯に垂らして一気に飲めばOK。

チンキの方がお茶より効果は高いし、

寝る前なのであまり水分は摂りたくないし、

チンキで正解でした。

 

飲み続けて2週間あまり。確かに効果はあるかも、と思います。

睡眠が深くなったような気がします。

就寝前に1回飲んでいるだけなのに、日中も心穏やかな日が続いているし。

よいものを見つけました。

 

iherb、紹介コードがほしい方は「BBF422」をどうぞ。

 

ちなみに、動物にもよいようで、ネコは特に好んでマタタビのような反応を示すとか。

イヌはネコほど好むわけではないけれど、無駄吠えが減るそうです。

 

いつもうちの玄関先に寝そべっているくせにちっとも懐いてくれない

隣りの家のネコ、「チビ」(もう小さくないけど)に

いつか試してみたいという誘惑が。

 

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ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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こんなのもやってます。

 

新年の始まり

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2019年が始まりました。

いつもなら4日には仕事を始めているのですが、

今年はいつもよりゆっくりして、仕事始めは明日です。

 

いつもより長くとった休みもあっという間でした。

大掃除や模様替え、今勉強中の占星学や栄養療法の

オンライン講座のビデオを観たりして忙しかった。

 

とはいえ、ここ数年定番の年始の行事もしっかりやりました。

まずは初詣。

人混みには行きたくないので、秩父の小さい神社に行っています。

小さいとはいえ、知る人ぞ知る金運パワースポットらしく、

観光バスも来ていたりします。

この神社に初詣に行くようになって5年以上経ちますが、毎年着実に年収はアップ。

今年もがんばりますので、神様、どうぞサポートよろしく(*´ε`*)。

 

毎年楽しみなのが国立劇場での歌舞伎鑑賞です。

1月はいつも音羽屋がお正月らしい華やかな演目をやってくれるのです。

今年は初日のチケットが取れなかったので3日目に。

菊之助の息子と菊之助のお姉さんの寺島しのぶさんの息子も出演して、

親子三代4人そろっての初共演ということで、

菊五郎の奥さんの富司純子さんとしのぶさんも来ていました。

今年は菊之助ナウシカを演るのだとか。

ナウシカ!???と思ったけれど、おととしだったか、

マハーバーラタ』をやったときも「歌舞伎でマハーバーラタ!?」

と思ったのが、いいものを見せてくれたので、期待しましょう。

毎年意外な役に挑戦するチャレンジャーなので、今後も楽しみです。

 

そして、今年も買ったのが、某店のアロマ福袋。

福袋なんて、そもそも買わないのですが、

このアロマ福袋は最初から中身がわかっているし、かなりお得なので、

今年の分も予約注文していました。

ただ、家に帰って開けてみたら、あれれ。

本数も今までより減ったし、しかも一部はさりげなくビンが小さくなっている。

去年はアルガンオイルも入っていたんだけれど。

ちょっとがっかり、ですが、今年はローマンカモミールも入っているし

お値段的にはそれでもお得なのでよしとしよう(と自分に言い聞かせる)。

 

と、こんな年明けでした。

 

初詣の途中、踏切待ちでこんなものに出くわしました。

別に鉄道マニアというわけではないけれど、めずらしかったのでパチリ。

 

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この頃はまともな記事を書いていないような気もするので少しは書こう。

 

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ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

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年の瀬に

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今年もあと数時間で終わり。

今年は我ながらがんばったと思います。

翻訳書も出せたし、ハーブの試験も合格したし、

2年にわたるタロットの講座も無事終了。

その他にも勉強中のことが多々あって来年も引き続きがんばりモード。

若い頃には無理だったこんながんばりができるようになったのも

身体が整ってきたおかげ。

身体が整えば、発達障害者特有の偏った才能が活かせるようになる

というのも実感しつつあります。

だから、みなさんもあきらめないで。

 

来年は新しいことを始めるべくちょっとずつ準備中。

ここ2年ほど、あれこれ勉強してきたことがおぼろげにまとまりつつあります。

興味のあるものをただ勉強していただけのような気がしていたけれど、

あれ、何だか全部つながってくるのです。

まだまだ当分は試行錯誤ですが。

 

なかなか更新できないブログを覗きにきてくださっている方々、

ありがとうございます。

来年も続くかな?(汗)

ぼちぼちとやっていけたら、いいかなと。

 

では、みなさま良いお年を。

 

 

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アスペルガーとアルコール

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早くも今年も終わろうとしています。

あれこれ書こうと思っていることはあるのに、忙しくてちっとも書けていません。

 

さて、年末は忘年会に参加された方も多いことと思います。

私は自営業という仕事柄、義務的に飲み会に参加しなければならないようなことは

めっきりと減りました。

少人数なら楽しめるのですが、大人数になるとどうしても

あちこちから声が聞こえてきて話がよく聞き取れなかったり

どこのグループの会話に入ったらいいかわからずに独りぽつねんとしてしまう

という、「アスペルガーあるある」になってしまうので

今ではあまり顔を出すことはありません。

 

とはいえ、よく考えたら、20代の頃はよく飲み会に出ていました。

なんでだろう?と考えてみたら、手持ち無沙汰になったら

ひたすら飲んでいればよかったからです。

 

若い頃、バンドをやっていたのですが、メンバーが依存症レベルの酒飲みばかりで

朱に交われば赤くなる、で典型的受動型アスペルガーな私は飲みまくっていました。

音楽は好きだけれども、人見知りで人前で話すのすら苦手な私が

どうしてバンドでライブハウスのステージに立てていたのかというと

やっぱりお酒が入っていたからでした。

 

バンドを辞めた後、ヴィパッサナー瞑想アスペルガー当事者が

やる場合はいくつか注意が必要だけれど、断ちものにはとても有用)

というものに出会い、かなりのめり込んで真剣にやるうちに

すっかりお酒が飲めなくなりましたが、

それからというもの、飲み会も以前のようには出なくなりました。

飲まなくなって10年以上が経ちます。

 

2年近く前にアスペルガーとアルコールとの関連について書かれた洋書を読んだところ

アルコールを飲むことでアスペルガーの特性を上手く隠して

社会に適応しているケースが結構あるということが書かれていました。

 

アルコール依存症発達障害というと、どちらかというとADHDの衝動性と

関係しているように考えられがちですが、

アスペルガーの場合も、お酒を飲むことで過緊張が解け、

過敏さや不安も和らぐことから、依存症になる可能性はあるようです。

 

自分にアスペルガーがあることを知らずにアルコールで社会生活を

何とか乗り切っている場合、アルコール依存症にまでなってしまって

致し方なく断酒をすると、

今まで隠れていたアスペルガーの症状が前面に出て社会生活が上手くいかなくなる

ということがあるようです。

つまり、依存症の治療をするだけではダメで、アスペルガーの問題にも

対処が必要だということです。

 

この本はイギリスで出版されていますが、

イギリス人も気質的にどちらかというと内気で、

パブ文化もあるので、日本に似ているところがあります。

 

この本ではアスペルガーアルコール依存症の説明と並行して、

実際にアルコール依存症に陥って、その治療過程でアスペルガーであることが

判明したという男性の手記が織り交ぜられています。

この男性は、数々の職業生活や2度の結婚生活をアルコールを飲むことで

乗り切ってきたとのことでした。

アルコール依存症の治療は、アスペルガー当事者の場合、

アルコホリックアノニマスのような手法はあまり合わず、

認知行動療法を組み合わせた手法の方が向いているともありました。

 

こうした人たちは上手く社会生活をこなしているので、

ひどく肝臓がやられるまで周囲もアルコール依存症と気づかないし、

ましてやアスペルガーであることにも気づきません。

 

この本には当事者の男性が治療を受け、自分のアスペルガー的な性質を

受け入れるまでが書かれています。

面白いのは、その過程を見てきた母親や元彼女のインタビューが

載っていることです。

アスペルガー当事者はなかなか自分を客観視できませんが、

当事者の主観的な世界と周囲の人間の見方にずいぶん差があることがよくわかります。

 

 

 こちらの本です。

Asperger Syndrome and Alcohol: Drinking to Cope? (English Edition)

Asperger Syndrome and Alcohol: Drinking to Cope? (English Edition)

 

 

 

 こちらもまだの方はぜひどうぞ。

 

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

 

 

 こちらもよろしく。

 

 

サプリメントはやたらと飲めばいいというものでもない

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サプリメント摂取をするようになって早3年が経ちました。

糖質制限と併せて、体力の改善、いや、人生そのものの改善に

だいぶ役立ちましたが(だって身体が資本だから)、

かなりの試行錯誤もしてきました。

個体差によって必要な栄養素やその量は異なるので、

ある人が摂って効いたからといって、

必ずしもそれが自分にも当てはまるとは限らないからです。

 

あれがいい、これがいい、と聞いて飲んでみたけれど、

ちっともよくならなかった、かえって調子が悪くなった、という場合もあります。

 

栄養療法を本やオンラインの講座で勉強するようになって、

ずいぶん間違った摂取の仕方をしてきたことにも気づきました。

 

たとえば、女性は月経があるために鉄が不足しがちですが、

鉄のサプリメントを摂ればいいかというと、注意が必要なようです。

ほかの栄養素でもそうですが、多ければいいってものでもなく、

鉄は活性酸素の発生源でもあるし、上手く吸収されないと

腸内の悪玉菌やカンジダ菌を増やして腸内環境を悪化させるようです。

 

私も一時期、便の色がやけに黒いことがあって、

イカ墨のような水下痢をしたこともあり、「もしかして、消化管出血⁉」

と焦ったのですが、しばらく様子をみていたら止まりました。

それでまたしばらくすると、黒っぽい便になったので何が原因だろう?

と考えてみたら、便の色が正常になった時期は鉄のサプリメント

切らしていたのでした。

 

その後、勉強しているうちに、鉄のサプリメントを摂って便が黒くなるのは

きちんと吸収されていないこと、吸収力がない場合は鉄単独では

摂らない方がいいことを知りました。

 

今では、サプリメントではマルチミネラルとしてのみ摂取して、

後は食事に気をつけたり、調理に鉄玉を使ったりしています。

鍋をいくつも鉄鍋に買い替えるのは大変ですが、

鉄玉なら1個あればどの鍋にも使えます。

 

↓この埋め込み、ちゃんと表示されないけれど、

南部鉄器 鉄分補給 天空鉄丸対流型【丸】』って商品です。

クリックすれば見られます(別に課金されたりしないのでご安心を(笑))。

 

自閉症者を対象としたエイミー・ヤスコ・プロトコールでは

吸収力の弱い自閉症者にはハーブサプリメントでの摂取を勧めているようです。

 

ハーブではネトルに多く含まれているので、私も飲んでいます。

味は特に美味しいわけでもないので、ほかのハーブとブレンドしたり、

サプリメントやチンキ剤で摂るといいと思います。

iherbでもカプセル剤や、アルコール不使用のグリセリンチンキが買えます。

(紹介コードが必要な方は「BBF422」をどうぞ使ってください。)

 

そもそもが、胃腸が弱いと吸収されにくいので、

胃腸が弱くて吸収されていないのか、摂取量が多すぎるのかの見極めも難しい。

 

本当はオーソモレキュラー療法の専門医に診てもらうのがいちばんですが、

健康保険の効かない血液検査などが必要になるのでどうしても高くなってしまいます。

私なんかはそれだと続けるのはなかなか難しいので、

自分で試行錯誤してやっていくしかないのですが、

そのサプリメントと量が自分に合っているかどうかを知るには、

摂取を開始するときから記録をつけておくことです。

一気に複数のサプリメントを摂ってしまうと、具合が悪くなったときに

どれが自分に合わないのかがわからず、

せっかく買ったのに、ぜ~んぶやめた、捨てちゃえ、となってしまうので

ひとつずつ増やしていくのがいいかもしれません。

 

最近読んでわかりやすかったのは、こちらの本です。

自分でサプリメントを買って飲んでいる方はぜひ一度読んでみてください。

(↓これもなぜか表示されないのだけれど

『医者が教える「あなたのサプリが効かない理由」』という本です。)
www.amazon.co.jp

 補足:鉄はタンニンと結合するので、食事のときやサプリメントと一緒に

お茶を飲むのは避けた方がいいです。

それと、鉄鍋や鉄玉を使うときは、酸性の調味料(酢、しょうゆ、味噌など)

を使うと鉄分が出やすくなるそうです。

 

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インドナプキン物語

少しヒマが出てきたので、またインド映画を観てきました。

 

www.youtube.com

 

なんでこの映画を観たかったのかというと、

私はちょっと前まで20年来、インドによく行っていたのですが、

ナプキンの値段の高さはよく知っていたからです。

 

この映画は実話に基づいていて、主人公の男性は

市販のナプキンが高価で買えずに汚い布を代わりに使っていた妻のために

安価なナプキンを作ることに全力を注ぐのですが、

この男性がナプキン作りを始めた2001年当時で55ルピーというのは

日本の物価の感覚でいえば1000円ちょっとくらいだったでしょうか。

8個入りくらいだったかな。

 

今でこそ、薄いナプキンも現地では手に入ると思いますが、

当時はパッケージに「Thicker than before! Stickier than before!」とか書かれていて、

「さらに厚くなった!さらに粘着力アップ!」ってどういうこっちゃいと

思ってました。日本では「さらに薄くなった!」なんだけど(笑)

粘着力強すぎて、毎回下着についたテープの跡をはがすのが大変だったし。

そんなわけで、日本円に換算したら大したことはないのだけれど、

1カ月くらいの滞在のときには、

質もずっとよくて1枚当たりの単価も安い日本製ナプキンを持っていっていました。

 

この映画の主人公のモデルとなっている人物については

何も予備知識をもたずに観に行ったんですが、

この人、いったいどうなっちゃうんだろうと観ながらハラハラしました。

(以下、多少ネタバレですので要注意。)

 

ナプキンづくりに熱心になるあまり、周りからは変態扱いされ、

奥さんも実家に帰ってしまい、村を出るはめに。

それでも最終的には安くナプキンを製造できる機械をつくり出し、

発明コンテストで大統領章をもらい、なんと、パドマシュリという

文化勲章までもらうのです。

 

貧乏で無学な人が発明をして成功するという話は世界中よくありますが、

この人のすごいところは、大儲けすることは考えずに、

その機械をインドの小さい村々に普及させて、

女性たちが起業できるようにしたこと。

インドの貧しい女性たちは衛生的なナプキンを安価で手に入れられるように

なっただけでなく、職をもって自立できるようになったのです。

しかも、ナプキンの需要はなくならないのだから、

景気に左右されない安定した収入源になります。

 

映画を観ながら、途中で、おや、と思いました。

ひとつのことを考えだしたら止まらない執念だとか空気の読めなさだとか、

なんかこの人、ちょっとアスペルガーっぽいなと(笑)。

実家に帰った奥さんに久しぶりに電話をしたというのに、

「元気?」というわけでもなく、ひたすらナプキンづくりの進捗を話しまくり、

「あの人は私のことなんて心配してないんだわ(涙)」というくだりとか、

アスペルガーの夫とカサンドラの妻の典型的なすれ違いのようではないですか(笑)。

まあ、どの辺までフィクションなのかはわかりませんが。

 

でも、空気が読めず、ひとつのことに執拗にこだわりつづけたからこそ、

達成できたのですよね。

 

さすがのマサラムービー、笑いあり涙あり、もちろんダンスありで

良質のエンターテインメントに仕上がっています。

そういえば私、若いときはタルコフスキーだとか、小難しいアートムービーしか

観なかったのに、インド映画を観るようになってから、

いつのまにか普通にエンターテインメント的な映画も楽しめるようになっているな。

 

映画の最後の方で、TEDでプレゼンをしているスチールが出てきたので

探してみたら、ありました。

短いし、日本語字幕もついているので、ぜひ観てほしいです。

特に男性には。

話題にするのはタブーとなっている生理について、

ここまで真摯に考えてくれる男性は日本でもそうそういませんよ。

 

www.ted.com

 

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恵まれていないという恩寵

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私には、自分にないものばかりを数えあげてしまう癖がありました。

自分にはこれがない、あれがない、あんなところが欠けている、

誰々さんのようにはできない、なんて。

 

たぶん、発達障害のある人間であれば、多かれ少なかれ皆そうでしょう。

自分の至らなさを個性と肯定できるのであれば、

あるいは、それを個性と周りが受け止めてくれる環境にあれば、

自分に発達障害があることに気づきもせず、

「そんなの、個性でしょ~」と言っていられるのだと思います。

 

私が発達障害の診断を受けたのは34歳のときですが、

それまでも、子どものころから家族に理解されなかったことや

自分のやりたいことを応援してもらえなかったことで、

理解ある家庭に生まれた人を羨ましいと思っていました。

 

発達障害なんて概念がない時代に生まれ育ったので、

今のように早くに診断がついて支援を受けられる状況を羨んだこともありました。

 

でも、この頃、恵まれていないと思っていたことは

実は恵まれていたことだったのかもしれないと思うようになったのです。

 

家族の理解がなかったからこそ、家族から文句を言われずに

やりたいことをやるために、意地になって努力してきたし、

帰る家がないから、ホームレスにならないように死に物狂いで働いてきました。

その結果、根性はついたし(30を過ぎるまでは本当に根性がなかったからね)、

支援がなくても自活できている。

 

そのためには、身体の弱さをなんとかしなくちゃならなかったので、

若いときから変に健康オタクでいろんなことを試してきたし、

今でも傍から見たらストイックに(といっても今はだいぶゆるいけど)

糖質制限をやったりしています。

でも、そのおかげで同世代の中では気力・体力ともあるほうなんじゃ

ないかと思うし(不摂生したら、中の下になるけれども)、

少なくとも、20代の頃の自分よりも気力・体力はうんと上だと言えます。

 

現在の仕事に落ち着くまで、さまざまな職種で数多くの職場を転々としました。

転職が多かったというと、情けないように聞こえるかもしれませんが、

見方を変えれば、さまざまな職場を見れたということです。

応用の効かない発達障害者はデータ量が命ですから、

いろんな職場を経験して、広く世の中を見られたことはよかったと思っています。

仮に、ひとつの職場に就職して上手くずっと続けられたとして、

あるとき突然、離職せざるを得ないような状況になったら、

他の職場をまったく経験したことがないのだから、

世間知らずすぎて、どうしたらよいのかまったくわからなかったでしょう。

 

そもそも、家族やパートナーに恵まれて働かなくてもいいような環境にあったら、

基本的に怠け者の私はぐうたらな生活を送って、

栄養のないものばかり食べまくって

栄養不足・糖質過剰で精神的に病んで

不平ばかりいいながら過ごしていただろうと思います。

20代の頃は実際、できるだけ働きたくないと思っていたしね。

 

40も半ばを過ぎたこの歳になって周りを見渡してみると、

恵まれていることが果たして必ずしもいいことではないとよくわかります。

 

物わかりのいい家族恵まれたばかりに、あるいは、

少なくとも金銭的に不自由のない家庭に育ったばかりに

中高年になってもニート生活から抜け出せない人もいます。

 

私は以前、かなりの自由人が周りにたくさんいて、

働かずに好きなことだけをしている彼らを羨ましく思っていましたが、

30代で突然自死してしまった人も数人いました。

環境に恵まれて上手くやってきたけれど、

自活するスキルがないために、突然将来が不安になったのかもしれません。

理由は本人でないと本当にはわかりませんけどね。

私はこの歳になって、将来に不安がないかといえば嘘になるけど、

今まで何とかやってこれたので、健康でさえあれば

何とかやっていけるだろうという自信はあります。

 

それに、発達障害があって厄介だと思うこともあるけれど、

それじゃあ定型発達者のようになりたいかというと、

そうとも言い切れないのです。

人間関係のゴタゴタだとか、絶えず人の目を気にしているだとか、面倒だなと思うし。

まあ、そういう仕様で生まれてきたら、

それもまた楽しいと思うものなのかもしれないけれど。

でも、人間関係も少なければ、それはそれで悩みも少なくてよいものです。

 

要は、ものは考えようなわけで、恵まれていないと自分が思っていることも、

傍から見たら羨ましく思われているかもしれないのだし。

恵まれていないことを恩寵と思えるかどうかは

恵まれていなさをどう活かして人生を歩んでいくかにかかっている

とも言えるのかもしれません。

天才とは

天才と発達障害の関連性は指摘されているけれども、

天才というのはごくごく一部に過ぎないし、

「天才=発達障害」というわけでは必ずしもないのだと思います。

 

誰しも何かしらの才能はあっても、天才というのはやはり違うのだと

先日、久々に天才を知ってあらためて思いました。

 

天才というのは、己の天分を早々に見極めて、

その道を究めることに何の迷いもない人のことなのかなと。

  

そのまますくすくと、天賦の才を発揮していってほしいものです。

単に上手いだけじゃなくて心底から情熱が感じられるのは素晴らしいですね。

小手先の音楽はいくら上手くてもつまらないから。

 

迷いに迷って、20年以上取り組んでも大してものにもならなかった

身としては、羨ましい限りですが。

 

ちなみに私は、人格者(というのは非常に稀有なのだと後に人生で知った)だった

最初の師匠が早くに亡くなってから何人かの奏者のもとに行きましたが、

才能ある子を紹介したら「君は女性だから同じには扱えない」と

なぜか私が教えてもらえなくなったり、

「日本に呼んでくれないなら、もっと金持ちを習いに来させろ」と言われたり、

高いレッスン代を払ってもほとんど何も教えてもらえず、

そのくせセクハラまがいの行為をされたりと、

散々な目にあったので、いい加減、嫌気がさしてしまいました。

 

弟子として可愛げがないから、女性であることを上手く利用できないから、

というのもあるんでしょうけど、そこまでしてがんばったところで心は死ぬので。

「音というのは、手じゃなくて心から出るんだよ」と教えてくれたのは

最初の師匠でした。

 

今はほぼ誰にも知られずに、自分のためにだけひっそりと進行中。

時間はほんの少ししか割けなくなったけれどもね。

それでも誰よりも長く一緒の時間を過ごした長年の相棒です。

 私の相棒はこちら。

恋人、と言えたらかっこいいけれど、

この楽器の名前はヒンディー語で女性名詞なので、

いちばんの女友達といったところでしょうか。

 

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ちょっと前の芸術の秋

秋もあっという間に終わってしまいました。

いちばん大好きな季節なのに、忙しくてほとんどどこにも行けなかったような

気がしていましたが、その割には合間を縫ってちょこちょこ美術館に行っていました。

 

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まずは茅ケ崎市美術館で小原古邨展の後期。

前期はガラガラだったのに、後期はチケット買うのに列ができていました。

いったいどうして?と思ったら、Eテレの『日曜美術館』で

取り上げられたことがきっかけのようです。

 

私は、好きな場所は空いている美術館、嫌いな場所は混んでいる美術館というほど

人の多い美術館が嫌いなので、平日に行かなかったのは大失敗でした。

でもまあ、後期にしか展示されない、お目当ての蓮の花の絵が観られたので

よしとすることに。

 

古邨以前の浮世絵画家の作品も参考のために数点飾られていましたが、

圧倒的に古邨の作品は線が細かいのは、単に作風なのか、

それとも時代とともに版画技術が進歩したからなのか。

 

 

あんまり混んでいて興醒めだったので、口直しを兼ねて

町田まで足を延ばして町田市立国際版画美術館で

ヨルク・シュマイサー展を観ました。

 

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今まで全然知らなかったけれど、いいものを観ちゃいました。

銅版画自体は以前から好きでよく観ていましたが、こんな表現ができるなんて。

世界中を旅して、旅先の風景を作品にしていますが、

インドのラダックだとか、私が行ったことのある場所の作品もありました。

繊細で、写実的なのに幻想的、という不思議な世界です。

日本にも留学していたことがあったり、奥さんが日本人だったりするのに、

日本ではほとんど知られていないなんてもったいない。

 

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こちらはほとんど人が入っていなかったので、静かにゆっくりと観られました。

 

 

後日、パナソニック汐留ミュージアムルオー展

あの美術館はいつも空いているからまだいいかなーと思っていたら

日曜美術館』で特集されるらしいと知って、

慌ててその前に観に行きました。閉館時間ギリギリに。

 

この絵が観たかったんだ。

ルオーは温かくていいですね。

 

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